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1、まさかの個人情報漏えい事件!
今朝は、比較的余裕があったので、久しぶりに購読している東京新聞を手に取った。
すると、1面に「前回同様、取り扱い厳重注意で 調布市情報漏えい 職員がメール送信」という記事があって、それこそ飛び上がるくらい心底ビックリしてしまった。
なんと、調布市のまちづくり事業課が、東京外郭環状道路の工事にかんする情報公開請求をした方の請求書を、複数回にわたり、そのまま事業者側にメールで送っていたというのである!
その記事は、こちら。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/142330?rct=t_news
そのメールの文面が、情報開示請求した調布市民の方のもとに、内部告発として届いたというのだ。
記事を読みおえたあと、いつもお世話になっている方に急いで電話をした。
すると、すでに昨日の段階で、東京新聞に第一報が載っていると教えていただいた。
その記事が、こちら。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/142237
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2、新聞各社の一報の時系列とその内容が、作為的な何かを物語る。
電話でいろいろ伺っている中で、昨日の東京新聞の一報より1日前に、産経新聞がこの件を報道していたのだということも教えていただいた。
その記事は、こちら。
https://www.sankei.com/article/20211110-4I3MSBA2QJJRTEAEUBLD5M6YEQ/
この記事を読んでみると、被害者に取材した形跡はまったくない。
そして実質的に、調布市の釈明をそのまま流す内容となっている。
ちなみに、調布市の釈明はこちら。
https://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1636529131772/index.html
東京新聞で被害者の声を交えて報じられる前に、個人情報を漏えいした調布市側の言い分だけが産経新聞で記事にされているところを見ると、何か作為的なうごめきを感じずにはいられない。
早い幕引きを図ろうとしたのか、はたまた、単なるケアレスミスでたいした問題ではないという方向に世論を誘導しようとしたのか。
しかし、この点は推測に過ぎないので、フォースで感じることしかできないのだけれども。
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3、調布市の釈明は、釈明になっていない!
調布市は、請求内容が市外の関係各所のものも含まれていたので、意見を聞く際に請求書も資料として添付した際、マスキングを忘れただけだと釈明している。
でも、この釈明は、おそらく、あとから考えた言い訳でしかない。
東京新聞で掲示されているメールの本文を読んでみてほしい。
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東京外郭国道事務所 計画課 〇〇課長 様
東日本高速道路株式会社 工務課 〇〇課長 様
中日本高速道路株式会社 工務課 〇〇課長 様
いつも大変お世話になっております。調布市の〇〇と申します。
市民から外環に関する情報開示請求がありましたので、
情報提供いたします。
ご確認頂きますようお願いいたします。
※請求書を添付いたします。前回同様、取扱厳重注意でお願いいたします。
調布市都市整備部街づくり事業課
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このメールは、調布市の釈明の観点からみると、かなり不自然である。
なぜなら、もし、事業者にたいし、調布市には存在しない請求内容の情報を教えてほしいというメールであれば、普通に考えて、以下のような文面になるはずだからである。
・・・・・・・・・・・・
東京外郭国道事務所 計画課 〇〇課長 様
東日本高速道路株式会社 工務課 〇〇課長 様
中日本高速道路株式会社 工務課 〇〇課長 様
いつも大変お世話になっております。調布市の〇〇と申します。
このたび、調布市民より、貴団体(貴社)が進めておられる東京外郭環状道路工事の〇〇にかんして、情報開示請求がございました。
しかしながら、当市は〇〇にかんする情報を持ち合わせておりません。
そこで、〇〇に関する情報をご教示いただけましたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
調布市都市整備部街づくり事業課
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いちばんの問題は、このようにたんに調布市がもちあわせていない情報を求めるだけなら、情報開示請求書類の写しを、そのまま事業者に送る必要など全くないはずだ、という点である。
この点は、今日の東京新聞24面でも、識者が同様の見解を述べられていた。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/142329?rct=t_news
なのに、件のメールの本文は、情報開示請求書類の写しを添付したうえで、いきなり「情報提供いたします」となっている。しかも、取扱厳重注意とまで記している。
こう考えてくると、どうしても、意図的に個人情報を事業者側に伝えたのではないか、という疑念が拭えなくなるのだ。
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4、批判的な市民の情報が共有されていたのか?
そうだとすると、事業主体による、外環の建設に批判的な市民の個人情報の共有がなされていたのではないか、という疑念が、どうしても頭をよぎって仕方がない。
実際、今日放映されたTBSの夕方のニュースで、被害に遭われたXさんも、同様のことを述べられていた。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4403837.html
ただし、東京新聞の記事によると、今回の内部告発は、どうやら国土交通省かネクスコ東日本の職員さんによるものである。しかも、画面に映し出されている添え状の文面からすると、どうやら、調布市側がよかれと思って「情報提供」していた可能性もある。
でも一方で、事業者である国土交通省・ネクスコ東日本側と調布市とで情報を共有していて、それにたいし人権を重んじる職員さんが業を煮やし、内部告発した可能性もぬぐえない。
いずれにしても、調布市がXさんに謝ってすむ話ではない。
調布市には、第三者委員会を設置し、徹底した真相の究明を求めたい。