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1、多忙
大学の年度末、とくに1月から2月の前半は、とても忙しい毎日です。
ゼミ生の卒業論文、修士論文の仕上げを支援しつつ、論文発表会の練習での意見交換。
それと並行して、各科目のレポートの採点と成績付けをしなければなりません。
そのため、書き溜めておいたこの「歴史上の共通点」の①から⑥までは順次掲載できましたが、その後の執筆がままならず、ブログの更新が滞ってしまいました。ごめんなさい。
ところが、多忙で身動きが取れなかったこの間に、まことに興味深いニュースがありました。
夜の街に繰り出していた与党の国会議員の先生方の問題です。どうやら、政策に必要な情報収集をするのにお忙しかったようです。そしてまた、最近、今度は教え子が頑張っている店を支援するために夜の街へ繰り出した先生もいらっしゃいました。
いずれの先生も、文春砲の餌食になり、大々的に報道されてしまいました。
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2、怒り
私などは、4人の子育てで家計が苦しいため、同僚との飲み会や研究会後の懇親会に月に1度いけるかどうかですが、それがなくなっただけでも、語らったり愚痴を言いあったりする場がなくてやっぱり苦しいですから、先生方のお気持ちはよくわかります。どうしてもパーっとやりたくなられたのでしょう。
でも、与党国会議員の先生方は、飲食店にたいして時短要請を行い、従わない場合は厳罰を課すという政策に賛成してきた、当事者なわけです。こうした厳罰化を掲げているみなさんがやってしまわれたものですから、まったく示しがつかなくなってしまったわけです。
1~2か月に1回の居酒屋だって、節目節目でのゼミ生との懇親会だって、不要不急、感染拡大を起こしちゃいけないと1年ちかく我慢している身からすれば、やっぱり腹立たしいです。
非常事態宣言が出て、それに伴う時短要請にすくない協力金で応じている飲食店の経営者さんたちからしたら、「先生方とその仲間たちは例外かよ!」と怒りがわきますよね。当然です。
こうした怒りが沸き起こった結果、議員さんたちは、離党、議員辞職に追い込まれました。
ただし、離党されただけの議員さんたちは、これまでの事例に照らせば、おそらく、ほとぼりが冷めた頃、ひっそりと復党されてしまうのでしょうけれど・・・。
それはともかく、これで、市民の側からみて懸案事項だったさらなる厳罰化は、当面の間、回避できそうです。厳罰化したかった政府・与党からみたら、自滅ですね。仕方がないことですが。
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3、世論
できることなら、与党国会議員の先生方には、行きつけの夜の店を私的に救おうとするだけではなくって、すべての飲食店(やほかの業種のお店)が等しく救済されるような政策をつくってほしいです。それができる立場におありなのですから。
夜のフットワークは軽くても、苦しむ国民の声は響いていないようで、悲しいですね。
ただし、この間、政策が変わった側面もありました。
一法人当り一律6万円しか払われないはずだった協力金が、大手飲食店の経営者さんたちが声をあげたことにより、一部緩和されました(もちろん、まだまだ足りないわけですが)。長崎県など一部の自治体では、遊興業の事業者にも、協力金が支払われることになったようです。
新型インフルエンザ対策特措法の改正案が出された当初、政府・与党は、入院拒否した患者さんに、懲役まで課そうとしていましたけれども、このブログでも紹介した関連学会の反対声明を筆頭に、世論の声に押され、厳しい罰則だけは回避されました。
こうした現実からわかるのは、声をあげればおかしな政策をかえられる、ということです。
この、おかしいと思ったら声をあげる、そして世論を創っていくというのが、どうやら、より良い未来を創っていくための、ひとつの方法になりそうです。
できれば、より広く意見を集約した、よりよい政策がはじめから出てきてくれば、それがベストなのですけれども・・・。