~~~~~
今日から新年度になりました。苦楽を共にした卒業生を送り出し、新入生を迎える季節。
散り始めた桜の花びらのじゅうたんが、別れと出会いの季節を彩ってくれているようです。
みなさま、今年度も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
~~~~~
1、経済成長している台湾。同じ失敗を繰り返している日本。
コロナ禍のなかでやるべきことは、もうわかっている。
それは、一昨日、昨日と記してきた通り、徹底して感染源を抑え、きちんと保障するという対策である。あわせて、感染状況を把握する際に、科学的な知見を決して軽視しないことだ。
このように徹底した対策を取った国や地域は、経済が持ち直している。
それどころか、その筆頭である台湾は、近年で一番の経済成長すら実現している。
【参考記事1】
https://forbesjapan.com/articles/detail/39981
一方、わが国では、国民の健康を守るための費用が抑えられ続けた結果、何度もコロナの波が襲ってきて、結局、もっともっとお金がかかる状況に陥っている。それにもかかわらず、むしろ経済に大打撃を与え続けてもなお、検査数は抑制されたままである。
なのに、わが国の政府はいまだに、他国の優良事例に学ぼうとしない。科学的知見を軽んじたまま、国民へお願いするだけの非常事態宣言と解除後の蔓延という悪循環を繰り返している。
政府には、いったいいつになったら、やるべきことを認識してもらえるのだろうか。
変異株が蔓延しきってしまう前に、対策は講じられるのだろうか。
◇◆◇◆◇
2、不足しているマンパワーの拡充を!
こうした状況を知ってか知らずか、政権の後手後手の対応を擁護し続けてきた田崎史郎さんまでもが、ついに検査を拡充すべきだったと仰い始めたらしい。
【参考記事2】
https://lite-ra.com/2021/03/post-5825.html
けれども、肝心の政府は、マンパワーを増やそうとはしない。失業率が増えているにもかかわらず。
公的医療を後退させる政策を見なおそうともしない。医療のひっ迫が、これだけ叫ばれているにもかかわらず。
コロナ対応の予算も増やそうとはしない。あれだけ、GoToキャンペーンとか、国土強靭化よりも前にコロナ対策へ予算を割くべきではないかと指摘されていたにもかかわらず。
それどころか、優秀な官僚さんたちが、大臣答弁の準備のために、職場から自宅に戻れないほどの過労へ追い込まれてすらいる。しかも、オンライン勤務を企業に強く要請していた西村担当大臣のおひざ元で・・・。多い人では、月に378時間も残業されていたのだという。単純に30日で割っても、寝る暇もない、1日12時間以上の残業・・・あまりの非人間的な労働環境に、言葉を失う。
【参考記事3】
https://www.asahi.com/articles/ASP3603PKP35ULFA03M.html
そんな状況に官僚さんたちを追い込んでいる場合ではない。
優秀な公務員さんたちには、対策の前線にこそ立ってほしい。
医療現場も、保健所も、行政も、人が足りない。
雇用対策として、予算を人件費へ大幅に割いていくべきではないのか?
◇◆◇◆◇
3、はぐらかしの、間延びした議論は、もういらない
コロナ対策推進室の官僚さんたちのこうした苦境の報に接して、思ったことがある。
もう、日本特有の、国会における代表質問制はやめるべきではないか、という点だ。
イギリスの下院並みに、与野党の政治家自身が、緊張感をもって、自分で学んで得た見識をもとに討論するスタイルにするべきだ。
そうすれば、官僚さんたちも答弁の用意から解放される。
ひいては、国民のために働いてもらえる環境が整う。
自分で学ぼうとせず、結果としてまともに討論できない議員は、閣僚は、与党であろうと野党であろうと、淘汰される。
法案に賛成/反対した場合の未来をろくに考えもしないまま、党議拘束に従って採決に臨む国会議員も減るだろう。
そうしてはやく、ふつうの民主主義国家になってほしい。
◇◆◇◆◇
4、まさか・・・
と思っていたら、厚生労働省の官僚さんたち23人が、夜中まで懇親会を開いていたというビックリニュースが飛び込んできた・・・。
【参考記事4】
https://toyokeizai.net/articles/-/419884
厚生労働省と言えば、まさに、コロナ対策の最前線の官庁である。
しかも、夜中まで飲んでいたのは、課長級の方たちだったというのだから、言葉がない。
この国難のなかで、官僚さんたちが、人事権を盾に忖度を強いる政治家のほうばかり向いてきた弊害が出てしまったのだとしたら、もはや目も当てられない。
もぐら叩きのモグラさんたちが、いくら叩いてもずっと穴から出っぱなしであるかのように社会問題が噴出しすぎていて、なんだかもう、この国の民主主義は終わっているのではないか、このままではコロナ禍をとても乗り切れないかもしれない、という気がしてきた。
そんな弱音を吐いていちゃいけないことは、わかっているのだけれど・・・。